レンタルスペースは投資じゃなく経営!利益率と回収期間で考える成功のポイント

レンタルスペースは投資じゃなく経営!利益率と回収期間で考える成功のポイント

レンタルスペースは、不動産投資より少ない資金で始めやすく、予約が入れば利用料金を得られることから「手軽に始められる投資」と紹介されることがあります。

予約や決済、鍵の受け渡しを自動化できるため、「物件と設備を用意すれば、あとはほったらかしでも収益が出る」と考える方もいるかもしれません。

しかし、レンタルスペースは資金を投じて待つ投資ではなく、集客や運営改善によって利益を作る経営に近いビジネスです。

筆者自身も横浜市内でレンタルスペースを運営しています。予約や決済、利用案内は自動化していますが、料金調整、集客、清掃、設備トラブルへの対応まで完全になくなるわけではありません。

実際の運営経験からも、レンタルスペースは「ほったらかしの投資」ではなく、仕組み化によって負担を減らせる経営と捉える方が実態に近いと感じています。

立地や用途の選択を間違えれば予約は入りません。予約が入っても、家賃やポータルサイトの手数料が高ければ利益は残りません。清掃や設備管理を怠れば、レビューが悪化して売上が落ちる可能性もあります。

一方で、経営として運営方法を整えた後に、予約管理の自動化や清掃の外注を進めれば、オーナーが使う時間を減らすことは可能です。

この記事では、レンタルスペースを投資感覚で始めると失敗しやすい理由を解説し、利益率と初期費用の回収期間から経営状態を判断する方法を紹介します。

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予約も現地案内も自動化。

SELFoは、Web予約・オンライン決済などの予約管理に加え、現地タブレットによる利用案内まで自動化できる予約システムです。

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  • Web予約・オンライン決済
  • LINE・Googleカレンダー連携
  • タブレットで利用案内

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予約システム単体から利用可能

予約システム単体から利用可能。タブレットは後から追加できます。

目次

レンタルスペース投資が注目される理由

レンタルスペースが投資や副業の選択肢として注目される理由は、物件を購入しなくても始められることです。

一般的な不動産投資では物件の購入資金が必要ですが、レンタルスペースは、転貸や用途について所有者の許可を得た賃貸物件でも開業できます。所有している空き家や空き部屋を活用できる場合もあります。

また、利用者がWeb上で空き状況を確認し、予約と決済を済ませ、暗証番号などを使って入室できる仕組みを作れば、予約のたびにオーナーが立ち会う必要はありません。

  • 賃貸物件でも始められる
  • 予約が入るたびに利用料金を得られる
  • 予約受付、決済、入室案内を自動化できる
  • 無人運営により本業と両立しやすい

このような特徴だけを見ると、資金を入れた後は自動的に収益が発生する投資のように見えます。しかし、実際には予約が入る状態を作り、それを維持するための経営が必要です。

レンタルスペースは投資ではなく経営に近い

金融商品への投資では、資金を投じた後の収益は市場や運用先の成果に大きく左右されます。一方、レンタルスペースでは、オーナーが作った空間とサービスを利用者へ提供し、その対価として売上を得ます。

比較項目投資経営(レンタルスペース)
目的資金を運用して増やす利用者に価値を提供して利益を作る
資金投入後保有や売買の判断を行う集客、顧客対応、運営改善を行う
収益を左右するもの市場や運用先の成果需要、料金、集客、運営品質
オーナーの役割投資先を選び、状況を確認する売上と利益が残る仕組みを作る

日々の運営が収益を左右する

レンタルスペースでは、開業後も次のような業務が発生します。

  • 予約枠や料金の管理
  • 清掃、消耗品の補充、設備の確認
  • 問い合わせ、キャンセル、トラブルへの対応
  • ポータルサイトや自社サイトでの集客
  • 売上、手数料、経費の確認

料金や掲載内容を一度決めても、近隣に競合が増えたり、利用者が求める設備が変わったりすれば、予約状況は変化します。清掃不備や問い合わせ対応の遅れが続けば、レビューやリピートにも影響します。

物件を用意した時点で運営を止めるのではなく、売上と利用者の反応を見ながら改善を続ける必要があります。

仕組み化すれば「ほったらかし」に近づける

経営に近いからといって、オーナーがすべての作業を続ける必要はありません。予約受付や決済、利用案内はシステムで自動化でき、清掃や現地確認は外注できます。

ただし、開業直後からすべてを外部へ任せると、問い合わせが多い部分や清掃で問題になりやすい場所など、運営上の課題を把握できません。

まずは自分で運営の流れを理解し、手順が固まった作業から自動化・外注するのが現実的です。作業は仕組みに任せても、料金設定、集客、収支の確認といった経営判断はオーナーが行います。

利益率で見るレンタルスペース経営の実態

レンタルスペースが経営に近いことは、利益率にも表れます。同じ売上でも、家賃、手数料、清掃費などの経費が違えば、手元に残る利益は変わります。

利益率の計算方法

利益率とは、売上のうち利益として残った金額の割合です。

利益率 = (売上 − 経費)÷ 売上 × 100

たとえば、月間売上が30万円、経費が20万円なら、利益は10万円です。

(30万円 − 20万円)÷ 30万円 × 100 = 利益率約33%

つまり、売上30万円のうち10万円が利益として残り、20万円は運営に必要な経費として使われたことになります。

利益率を圧迫する主な経費

経費内容
家賃・共益費予約が入らない月にも発生する固定費
水道光熱費エアコンや照明などの使用により増減する
ポータルサイト手数料ポータルサイト経由の予約売上に対して発生する
運営代行費清掃、顧客対応、運営管理などの委託費用
清掃費・消耗品費清掃スタッフ、洗剤、備品補充などの費用
広告・集客費Web広告、サイト制作、写真撮影などの費用

特にポータルサイトの手数料は、予約が増えるほど金額も大きくなります。ポータルサイトで新規利用者を集めながら、Google検索・Googleマップ・自社サイトやリピーターからの直接予約も増やすことが、利益率の改善につながります。

利益率に一律の目安はない

レンタルスペースには、会議室、撮影スペース、ダンススタジオ、レンタルサロンなど、さまざまな業態があります。必要な広さや設備、家賃、清掃負担が異なるため、すべてに共通する利益率の目安はありません。

重要なのは、他店の利益率だけを見て判断するのではなく、自分のスペースの損益分岐点と利益率を把握することです。

黒字化に必要な予約時間や、予約ポータルサイトの比率による利益の違いは「レンタルスペースは儲かる?収益モデルと黒字化に必要な稼働率を解説」で詳しく解説しています。

初期費用の回収期間から安全性を判断する

毎月の収支が黒字でも、開業時に多額の費用をかけていれば、投じた資金を取り戻すまでに時間がかかります。そのため、月間利益だけでなく、初期費用を何か月で回収できるかも確認します。

初期費用に含まれるもの

項目具体例
物件取得費敷金、礼金、仲介手数料、保証会社利用料、前家賃
内装工事費床材、壁紙、照明、防音工事など
設備・備品費家具、鏡、スピーカー、椅子、テーブルなど
開業準備費Wi-Fi、スマートロック、写真撮影、広告など

これらは毎月の利益率にまとめて入れるのではなく、開業時に投じた資金として回収期間を管理します。

退去時に返還される敷金は、他の初期費用と分けて管理しても構いません。ただし、償却や原状回復費に充てられる条件があるため、賃貸借契約を確認してください。

初期費用の回収期間を計算する

回収期間 = 初期費用 ÷ 平均月間利益

たとえば、初期費用180万円、平均月間利益10万円なら、単純計算では18か月で回収できます。

180万円 ÷ 10万円 = 18か月

ただし、開業直後から毎月同じ利益が出るとは限りません。オープン直後はレビューや認知が少なく、広告費をかけてもすぐに予約が増えない場合があります。

したがって、回収期間は繁忙期など好調だった1か月の利益を元に計算するのではなく、開業直後や閑散期も含めた現実的な平均月間利益で計算しましょう。

回収期間から初期費用の上限を決める

候補物件にいくらまで初期費用をかけられるかは、想定月間利益と許容できる回収期間から逆算できます。

初期費用の上限 = 想定月間利益 × 許容できる回収月数

12か月で回収したい場合、想定月間利益が10万円なら初期費用の上限は120万円、月間利益が5万円なら60万円です。

開業直後は集客が安定せず、広告や運営方法の調整にも時間がかかります。そのため、計画上は12か月で回収できる金額に初期費用を抑え、実際の回収には18か月程度まで余裕を見る考え方もあります。

ただし、「12か月以内なら安全」「18か月なら危険」と一律に判断できるわけではありません。自己資金、解約予告期間、原状回復費、売却できる設備の金額などによって、許容できる回収期間は変わります。

先に理想の内装や設備を決め、その金額を回収できるように売上予測を高くするのは危険です。需要と競合から現実的な利益を見積もり、そこから初期費用の上限を決めます。

投資感覚だと失敗する2つの典型パターン

レンタルスペースを「自分が動かなくても収益が出る投資」と考えると、集客や運営を外部へ任せきりにしやすくなります。代表的なのが、ポータルサイト任せの集客と、運営代行会社への丸投げです。

ポータルサイト任せで集客する

予約ポータルサイトは、開業直後から利用者に見つけてもらえる便利な集客経路です。しかし、掲載するだけで安定して予約が入るとは限りません。

利用者は、同じエリアのスペースを写真、料金、設備、レビューなどで比較します。競合が増えたり、ポータルサイト内の表示順位が変わったりすれば、予約数が減る可能性があります。

さらに、ポータルサイト経由の予約には成約手数料がかかります。時間貸しにおける主要な予約ポータルサイトの成約手数料は、売上の30〜35%程度です。

手数料率を30%として計算すると、売上ごとの手数料は次のようになります

ポータル予約売上手数料率手数料額
30万円30%9万円
50万円30%15万円
100万円30%30万円

売上が増えれば手数料も増えるため、予約件数や売上だけを見ていると、想定より利益が残らないことがあります。また、ポータルサイト内の表示順位や集客力に依存すると、仕様変更や競合の増加によって予約が減るリスクもあります。

そのため、ポータルサイトは新規利用者と接点を作る入口として活用しながら、Google検索・Googleマップ・自社サイトからの予約や、リピーターの直接予約も増やしていくことが重要です。

失敗を避けるポイント
  • ポータルサイトは新規集客の入口として活用する
  • 自社サイトから直接予約できる状態を作る
  • 一度利用した方へ、次回の直接予約方法を案内する
  • 予約経路ごとの売上と手数料を確認する

手数料率はポータルサイトや料金プランによって異なります。最新の料金は各サービスの公式サイトで確認してください。

運営代行会社へ丸投げする

運営代行会社へ清掃や顧客対応を任せれば、自分が現場へ行く負担を減らせます。ただし、当然ながら代行費用が発生するため、外注する範囲が広いほど利益は残りにくくなります。

運営代行の料金体系には、定額制、成果報酬制、その両方を組み合わせたものがあります。成果報酬制の場合、手数料は売上の10〜20%程度が相場です。

たとえば、運営代行費を売上の15%とすると、費用は次のようになります。

売上代行費率代行費用
30万円15%4万5,000円
50万円15%7万5,000円
100万円15%15万円

ここで注意したいのは、成果報酬型の代行費用は、基本的に利益ではなく売上に対して発生することです。

たとえば、売上30万円に対して家賃やポータルサイト手数料などが多くかかり、最終的に赤字になったとしても、売上が発生していれば代行費用4万5,000円を支払います。

さらに、ポータルサイト手数料30%と運営代行費15%が同じ売上にかかる場合、合計で売上の45%が差し引かれます。売上30万円なら、手数料と代行費だけで13万5,000円となり、家賃や水道光熱費を引く前の時点で残るのは16万5,000円です。

また、すべての業務を代行会社へ任せると、どの問い合わせが多いのか、なぜレビューが下がったのか、料金をどう調整すべきかといった経営上の情報が見えにくくなります。

まずは自分で現場を経験し、必要な作業と課題を把握したうえで、清掃など切り分けやすい業務から外注する方が安全です。代行会社を利用する場合も、集客、料金設定、売上、経費、利益率は自分で把握しておきましょう。

料金体系や手数料、業務範囲は運営代行会社によって異なります。契約前に、清掃費や現地対応費などの追加費用も含めて確認してください。

まとめ:レンタルスペースは投資ではなく経営

レンタルスペースは、賃貸物件でも始められ、予約や決済を自動化できるため、一般的な不動産投資より少ない資金と作業時間で運営できる可能性があります。

しかし、物件を用意して放置するだけで利益が出るわけではありません。成功するためには、次の3点が重要です。

  1. 利益率を把握し、売上ではなく利益が残る運営をする
  2. 初期費用と回収期間を計算してから開業する
  3. ポータルサイトや代行会社へ任せきりにせず、経営状況を把握する

まずは経営として運営方法を確立し、その後に自動化と外注を進める。この順番を守ることで、オーナーの負担を抑えながら利益を残せるレンタルスペースへ近づけられます。

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この記事を書いた人

横浜市内でレンタルスペースを2店舗運営し、予約システム「SELFo」の開発・運営にも携わっています。物件選び、需要調査、集客、予約管理、無人運営、収益改善など、実際の店舗運営で得た経験をもとに情報を発信しています。

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